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The Science Bulletin of the Division of Agriculture, Home Economics and Engineering  >
No.7 (1960/12) >

 
Title :Microwave Propagation Characteristics
Title alternative :極超短波の伝播の特性について
Authors :Inami, Tadao
Authors alternative :伊波, 直朗
Issue Date :Dec-1960
Abstract :極超短波伝播の研究はどちらかといえば,最近になってはじまったものであるが,極超短波領域での電界強度の測定結果はすでに数多く発表されており,30メガサイクル/秒以上の周波数の電磁波の伝播について,かなりはっきりした結論を出せるまでに至っている。この論文では,こういったようなデータを解析し,比較し,批判して,必要なときには,実験的な図や,実験式を提出しである。反射,干渉,屈折,廻折,吸収,分散,フェージング,電界強度の時間的,空間的な変化,屈折率変化の影響,伝播路特性の影響などの現象をふくむ,水平線上,水平線下の極超短波の伝播に関する諮問題が取扱われている。ただし,電波到着角,エコー遅延,逆分散,星や太陽からの輻射,伝播速度,波面の変形,位相の変化, 選択フェージング,電波の歪みなどについては,本論文では取扱わない。最近の電波通信は,だんだんと高い周波数をつかう傾向にある。この傾向の理由の主なるものとして,次のようなことがあげられる。1. 低い周波数帯域はもう大分「混んで」いて,あたらしい通信系統がわりこむ余地がないということ。2. 高い周波数をつかうと,雑音がへるために,一般的にいって,通信が改善されるということ。3. 高い周波数の電波は,テレヴィジョンや,高忠実度の音の伝達などの広帯域の通信に適しているということ。4. 30メガサイクル/秒以上の周波数の電波の伝播距離が短かいということが,ある種の通信(たとえば市内無線通信)のために適している。またこのような特性があるために十分にはなれた距離で周波数の同じ又は近接した電波を重複してつかうことができる。5. 短い波長の電波では,指向性を高くすることができるので, 2点問の通信(たとえば,テレヴィジョンやラジオの中継〉に適している。6 高い周波数の電波の特性にある種の応用に適しているものがある(たとえば,レーダーや極超短波電熱炉)。7. 高い周波数帯域では通信帯域が数多くとれる。8. 30メガサイクル/秒以上の周波数の電波は,通常電離層からの反射がないから,この原因による選択フュージングのために歪みが起るということはない。このような理由から,極超短波の伝播特性の研究はますます重要になってきている。この論文では,まず第1章で,このような研究の必要性をのべ,この問題に関する現在の学界の状態を説明し,ついでこの論文の目的と研究範囲について説明しである。ついで,第2章では,VHF以上の周波数の電波の水平線上の伝播特性について取扱っている。伝播理論について簡単に説明してあるから,アンテナ間の距離とアンテナの高さの函数としての電界強度を実験結果を引用して説明し,理論値と引較しである。理論値と実験値がくいちがう場合については,その理由を説明し,どのような条件の下で理論値と実験値が一致するかを検討してある。地面の不規則な形態による電界強度の変化についてつぎに説明し,これは,大地不規則性矯正因子の導入によって統計的に予知できることを示した。
大地不規則性矯正因子をデシベルであらわしたときには,大体周波数の対数に対して直線的に変化することを示し,実験偵をもとにして,図を与え,実験式をみちびいておいた。また,このような統計的な方法の適用の限界についてもあきらかにし,上にあげた結果がそのまま適用できない場合の例をあげて,そのよう場合には,どうすればよいかも説明してある。また,統計的な電界強度の予想ではなくて,ある特定の伝播回路中のある特定な点での電界強度を,もっと正確に知りたい場合について,ラグローンの方法にも言及している。また,建物や樹木による極超短波の減衰についても, 実験式や図表を提出しである。極超短波が不規則な大地表面上を伝播するときの局地的な電界強度分布についても説明しである。デシベルであらわした電界強度の空間的分布は,小さな区域内でデータをとるときにはレイリー分布で,データをとる区域が十分に大きい場合にはガウス分布であるように思われる。60マイル以内の水平線上の通信では,VHF信号の時間的な変化は無視でき,UHF電界の場合は,時間的変化の無視できる範囲は,これよりも小さい(ほぼ40マイル見当)。これよりも周波数の高い電波では時間的変化は更に大きい。特殊な場合には,電界強度の時間的変化は,非常に大きい。これをあげて説明し,またその原因も明かにしてある。またいろいろな実験の結果,フェージングの大さきは,平均電波減衰とかなり高い相関関係があることがわかった。送受信アンテナの高さが数波長以上で,アンテナ聞の距離がアンテナの高さよりも非常に大きい場合には,一般的に言って,電界強度は偏波に無関係であることを示し,また,どのような場合に電界強度が偏波の函数であるかを論じてある。また陸地と海との境界での電界強度の「回復作用」についても例をあげて論じ,最後にウォンの幾何光学的解法についてふれ,異常屈折現象についても論じである。第3章では廻折現象を取絞っかつてある。単純化のために廻折理論で仮定するような諸条件が満足されているときには,実験的結果は理論的な予想と一致することがわかった。ところがふつうの伝播回路では,このような条件は満足されない。任意の伝熔回路の廻折電界を,回路パラメーターの簡単な函数としてあらわすことができるような廻折理論はまだ発表されていない。(以下省略)
Type Local :紀要論文
ISSN :0485-7828
Publisher :琉球大学農家政工学部
URI :http://hdl.handle.net/20.500.12000/25018
Citation :琉球大学農家政工学部学術報告 = The science bulletin of the Division of Agriculture, Home Economics & Engineering, University of the Ryukyus no.7 p.1 -117
Appears in Collections:No.7 (1960/12)

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