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The Science Bulletin of the Faculty of Agriculture. University of the Ryukyus >
No.23 (1976/12) >

 
Title :IV-(3) 宮古・八重山群島におけるマングローブの分布状況(マングローブに関する研究)(林学科)
Title alternative :IV-(3) The distribution of the mangrove community in Miyako and Yaeyama Islands (Studies on the mangrove community) (Department of Forestry)
Authors :中須賀, 常雄
Authors alternative :Nakasuga, Tsuneo
Issue Date :1-Dec-1976
Abstract :The distribution of the mangrove community in Miyako and Yaeyama Islands was described. Six mangrove species, Bruguiera conjugata (L.) MERR., Rhizophora mucronata LAMK., Kandelia candel (L.) DRUCE, Sonneratia abla SM., Lumnitzera racemosa WILD. and Avicennia marina (FORSK.) VIERH, were recognized. In Yaeyama Islands, the most extensive and developed mangrove swamps are observed in japan.
本報告では宮古群島7か所, 石垣島30(2)か所(括弧は筆者未調査地), 小浜島1か所, 西表島24(5)か所, 計62(7)か所のマングローブ分布地について報告した。構成種は宮古群島でオヒルギ, ヤエヤマヒルギ, メヒルギ, ヒルギダマシの4樹種, 八重山群島で上記4樹種にヒルギモドキ, マヤプシギを加えた6樹種である。樹種別ではオヒルギ, ヤエヤマヒルギが優占で広く各地に分布し, メヒルギは小群または単木的であるが分布地は多い。マヤプシギは西表島東海岸と小浜島のみに分布し, ヒルギダマシは宮古島の島尻, 石垣島の名蔵湾, 川平湾, 西表島の仲間川, 古見湾, 船浦湾に分布し, ヒルギモドキは石垣島では名蔵湾のみに, 西表島では船浦湾, 浦内川, 星立, 舟浮に分布している。上記3樹種はいずれも干潟のよく発達した所に分布する群落の前面部にのみ生育している。また, 各分布地では分布する樹種間にすみわけがみられるが前報で報告した。マングローブの分布型については西表島の調査より吉田は生育地と林分構造のちがいから入江型, 内陸河岸型, 中間型に, 小谷は分散構造の解析から河口型, 下流型に, 中須賀は南西諸島の調査より生育地のちがいから河口型, 入江型に区分しているがこれらの区分がまちまちであるので今後検討する必要がある。マングローブは海岸地形からみて湾, 入江, 潟, 河口付近に形成される潮間帯泥地という限られた地域の一部にのみ成立している群落である。従ってマングローブ泥地は海岸地形上特殊なものであり, その微地形的な研究が望まれるが, マングローブも含めて植物群落の分布からも地形区分が可能だと考えられるので今後検討する必要がある。
マングローブ群落保護については, 宮古群島では未だ指定された分布地はないが検討しているとのことであった。石垣島では宮良川のヒルギ林が国の天然記念物に, 吹通川のヒルギ林が石垣市の文化財, 史跡に指定されている。西表島では仲間川のヒルギ林が特別保護地域に, 星立のヒルギ林も天然記念物に指定されている。また, 浦内川, クイラ川は国立公園特別地域に含まれている。上記指定地は先島のマングローブ大面積分布地をほとんど含んでいるので今後指定か所の追加は考えなくともよいであろう。しかし, 宮良川ヒルギ林のように管理・保護が全く不充分なうえに流域の総合開発計画がある所や船浦湾のように海岸泥土にしか生育しないニッパヤシを天然記念物に指定し, また海岸植物群落を学術参考林としておきながら一方ではそれらを海から隔てる海中道路をつくっている所など保護の考え方に一貫性が全くみられない。ある空間内の土地, 生物をそのまま残しておくことも現在では大切なことであるが, そこに住む人間の生産活動との調和をはかり共存することが土地の狭い本県では重要なことである。従って, 天然記念物の指定地については単に学術上貴重であるという面だけからでなく, その目的が達せられるようもっと広い視野にたって検討されることを望むものである。
Type Local :紀要論文
ISSN :0370-4246
Publisher :琉球大学農学部
URI :http://hdl.handle.net/20.500.12000/4310
Citation :琉球大学農学部学術報告 = The Science Bulletin of the Faculty of Agriculture. University of the Ryukyus no.23 p.339 -364
Appears in Collections:No.23 (1976/12)

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