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The Science Bulletin of the Faculty of Agriculture. University of the Ryukyus >
No.18 (1971/12) >

 
Title :世界の森林資源とその開発の状況(資料)(林学科)
Title alternative :On the conditions of the world forest resources and exploitation (Department of Forestry)
Authors :篠原, 武夫
Authors alternative :Shinohara, Takeo
Issue Date :1-Dec-1971
Abstract :1)森林資源 林型一気候条件からみた世界の林型は, 針葉樹林, 温帯広葉樹林, 熱帯広葉樹林の3つに分けられている。針葉樹林の95%は先進地域の北半球にあり, 温帯広葉樹林も北半球に偏在し, 熱帯広葉樹林は低開発地域の南アメリカと北アメリカに集中している。また別の分類によると亜寒帯針葉林, 温帯混交林, 温暖温帯湿林, 赤道雨林, 熱帯落樹湿林, 乾燥林の6つの林型がある。面積-世界の林地面積は約43億haで, 土地面積に対する森林率は30%である。森林割合を100%とすると, 先進地域に53%, 低開発地域に47%がある。個々の地域ごとにみると, 南アメリカ21%, ソ連19%, 北アメリカ18%, アフリカ18%, アジア13%,その他11%となっている。林相-世界の針・広葉樹の合計面積は約25億ha, そのうち針葉約9億ha, 広葉15億ha, 混交1億haとなり, 広葉樹が最も多い。推定による針・広葉樹面積は約37億haで, そのうち針葉樹は約12億ha, その主要分布地は北半球の温帯にあって, ソ連と北アメリカの先進地域で80%以上に達している。広葉樹は25億ha, その4分の3は低開発地域に散在し, 主に南アメリカとアフリカにある。蓄積-森林総蓄積は2,380億m^3,うち針葉1,141億m^3,広葉1,239億m^3となり, 広葉樹の蓄積が多い。蓄積の分布はソ連33%, 南アメリカ33%, 北アメリカ18%となり, これら3地域で84%にも達している。アジア, アフリカ, 南アメリカを合せても16%にしかならず, その原因は未調査・未報告の森林が多いためであるとされる。推定による世界の森林蓄積は3,400億m^3,うち針葉1,350億m^3,広葉2,050 億m^3となっている。ha当りの蓄積は一般に針葉樹が高い。2)森林開発採取-1960∿62年の年平均伐採量は約19億m^2,うち用材10億m^3,薪炭材9億m^3である。先進地域の伐採量は11億 m^3で, その84%は針葉樹である。残余の8億m^3は低開発地域でなされ, その67%は広葉樹である。用材の75%が針葉樹からなり, 薪炭材81%は広葉樹で占められている。そして用材の83%が先進地域, 薪炭材の71%は低開発地域で生産されている。先進地域の用材粗見積は約9億m^3で, 低開発地域は1億m^3にすぎない。このように先進・低開発地域間の採取開発はきわめて不均等である。
今日, 世界各地で人口増加に伴う木材需要の増大により森林資源不足の危機がさけばれつつある。そこでこの解決策としてすぐれた林業政策による更新計画や豊富な熱帯森林資源の高度利用などがとりあげられている。また近年では森林伐採の急激な進展から, 森林の保全的機能が強調され世界各地で自然保護の声が高まりつつある。つぎに各地域の採取的開発の状況をより詳しくみると, 先進地域のヨーロツパ, 北アメリカ, ソ連, 日本などの森林は今日まで経済的に開発され, 森林の利用は活発である。ヨーロツパでは針葉樹の成熟林はほとんど伐採され不良木が多いという。ソ連では広大な成熟林を有し政府の伐採計画にもとずいて伐出されている。米国の伐採量は増産の傾向にあり, 伐採木も原生林から第2次林に移行しつつある。カナダは現在未開発の森林が非常に多い。日本は年々の木材需要の増大で木材危機にある。ところが低開発地域の採取的開発はおくれている。南アメリカの豊富な森林は地理的原因で開発困難にあるのが多く, そのためユーカリ造林などが試みられている。西アフリカの伐採量の多い熱帯降雨林は, いずれ生産減少するといわれる。だがその他のアフリカ地域では保存林が多いので多量の生産が期待されている。ところによっては造林問題の発生しているところもある。東南アジアでは豊富な熱帯林が多く, 近年採取的開発が急速に活発化し, 最近では造林問題まで起っている。太平洋地域を除く地域では需要の増大で深刻な木材不足にある。終りに1961年の工業用材の過不足状況を述べると, たいていの先進・低開発地域が需要に対して供給不足にある。このことは日本のごときは一層深刻で最近ではパルプ用材確保のために南方地域での造林を計画している。育成-今日木材資源の減少問題は世界的傾向となり, それで世界の各地域では人工造林が着々と進められつつある。世界の人工林の大部分は北部温帯に属する先進地域の国々にある。公表国の人工林面積は約 3,400万ha, 未公表国のを含めると約8,100万haとなっている。人工林の主要国面積を列記すると, 中国(本土)約3,000万ha, ソ連約1,100万ha, 米国約1,000万ha, 日本800万haとなり, これら国々の植栽樹種は, ほとんど針葉樹である。中国とソ連で世界の約半分を占めているが, その数字は推定による。公表国に広く植栽されている樹種は針葉樹であり, それは造林地の70%に達している。ヨーロツパの北部地方では広葉樹から針葉樹への林種転換をして森林の経済的価値を高める努力がはらわれている。南部地方では造林地が多く, 樹種はたいてい早成のポプラである。
Type Local :紀要論文
ISSN :0370-4246
Publisher :琉球大学農学部
URI :http://hdl.handle.net/20.500.12000/4508
Citation :琉球大学農学部学術報告 = The Science Bulletin of the Faculty of Agriculture. University of the Ryukyus no.18 p.309 -322
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